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今回ハンドメイド大賞でゲスト審査員をつとめてくださった二人の鈴木さん。実は人気ショップのバイヤーとしてばりばり活躍されている方たちなんです。そんなお二人に今年のファッション・雑貨のトレンドから気になるモチーフや色など、バイヤー目線のお話をたっぷり伺いました。作品づくりのヒントがきっと見つかる、そんな対談です。

今回ハンドメイド大賞でゲスト審査員をつとめてくださった二人の鈴木さん。実は人気ショップのバイヤーとしてばりばり活躍されている方たちなんです。

そんなお二人に今年のファッション・雑貨のトレンドから気になるモチーフや色など、バイヤー目線のお話をたっぷり伺いました。

作品づくりのヒントがきっと見つかる、そんな対談です。


鈴木さんのプロフィール

鈴木美帆(once A month バイヤー)

2004年(株)パルコ入社。その後複数の店舗営業勤務を経て2012年より現セクションとなり自主編集ショップの企画運営に携わる。現在は福岡 『onceAmonth』、渋谷『MEETSCALストア』、成田『OMISE PARCO』の3店舗の企画・商品選択、運営ほかオリジナル商品の開発も行う。

鈴木修司(B:MING LIFE STORE バイヤー)

1976年生まれ。1998年ビームス入社。入社後は、メンズ重衣料からメンズカジュアルウェア、そして北欧のインテリアアイテムを中心に取り扱う『BEAMS MODERN LIVING』などの店舗スタッフ、その後レーベル『fennica』のMDに従事。現在は、『B:MING LIFE STORE』の生活雑貨担当バイヤー。

直感が大事?

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本日は「ハンドメイド大賞」ゲスト審査員賞の審査員をつとめていただきありがとうございました!
せっかく人気ショップのバイヤーさんにお越しいただいたので、今日はminneのユーザーにとって気になる、「バイヤー目線」での2015年ファッション・雑貨トレンドや、こんな作品を見てみたい!など、色々なお話をお伺いできればと思っています。お二人とも、どうぞよろしくお願いいたします。
二人
よろしくお願いします。
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鈴木美帆さんは、『MEETSCAL(ミツカル)ストア』や『once A month(ワンスアマンス)』などのディレクター。鈴木修司さんは、『B:MING LIFE STORE』のバイヤーを担当されています。
早速ですが、お二人がバイイングする際にこだわっているポイントなどはあるんでしょうか?
MEETSCAL ストア
老舗ファッションビル『パルコ』が提案する新しいセレクトショップ。コンセプトは「新しい発見を発信し続けるパルコ発の自主編集ショップ」。

B:MING LIFE STORE
老舗セレクトショップ『ビームス』が「ハッピーを育てよう。」という思いのもと、ファッションだけでなく、ライフスタイルにも+αのエッセンスを提案するショップ。
美帆
直感に頼ることもありますが、やはり一番気にするのは「お店のコンセプトに合うかな」「お店のお客様が好きかな」みたいなところですね。そこはいつも意識して選んでいます。商品をパッと見て「あ、うちのお客様が好きそう!」というように目が惹きつけられたあと、ディテールだったり、作りの丁寧さだったりをじっくり見て選ぶことが多いです。
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MEETSCALストアさんは、どんな雰囲気のお客様が多いですか?
美帆
雑誌でいうと『装苑』のような、ちょっと個性的でオリジナルなファッションが好きな方が多いと思います。服飾系の学生さんやスタイリストの卵の方なども多いので、他にあまりないものや、1点1点柄が違ったり風合いが違ったりするハンドメイドの商品などを好きな方も多くいらっしゃいます。
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月ごとにテーマが変わるショップで他にないものを探すって、大変そうですね。
美帆
そうですね、世間話の中でも「ちょっと面白いものをつくっている人がいるよ」っていう話や、ショップスタッフにアーティストからの売り込みがあったというような情報は逃さないようにしています。色々な方面にアンテナを張っておくのはやっぱり大事ですね。
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B:MING LIFE STORE さんはいかがでしょうか? 同じくライフスタイル提案型のお店だと思いますがパルコさんの提案するショップとは少し系統が違いそうですよね。
修司
うちはショッピングセンターや郊外にあるショップが多いし、3世代(親・子・孫)に提案していくというコンセプトがあるので、パルコさんの提案するMEETSCALストアさんとは対極だと思います。
美帆
店舗数の違いもすごくありますよね。うちは、渋谷と福岡のショップがメインで、他には成田で外国のお客様をターゲットにした「スーベニール(おみやげ)」視点のお店もあるんですが、3店舗。バイイングの時もほんと個人商店みたいな選び方になります。修司さんのバイイング視点気になります。
修司
美帆さんもおっしゃってましたが、僕もバイイングする時には、アイテムを買ってくれる方や使う方の人物像をイメージしてますね。そういうイメージを実際に販売をする店舗のスタッフにも伝えてます。あと…これは聞こえ方があまり良くないから言っていいのかな(笑)、実は直感というか、自分が「好き」とか「これ欲しい!」という気持ちも大事にしていて…。
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直感!
修司
こういうのって、バイヤーさんの性格とか会社の方針もあるかもしれないんですが、うちの場合、結構みんないい意味で適当さと直感的な部分を大事にしているところがあると思うんです。
パッと見て「これいい!」という直感でバイイングを決めたものに、後から「こういう意図で買いました!」っていうのを考えたりとか(笑)。自分の直感を信じる。意外と、そういうもののほうがお客様の反応が良かったりしますね。考えても売れないこともありますし、深く考えなくても売れることもある、みたいな。
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会社としての大きなコンセプトはありつつも、個性的なバイヤーさん達が、それぞれいいなと思ったものを紹介していくというような感じなんですね。
修司
ある程度アイテムを絞って「こういうものを探そう」というのはありますが、最終的には直感で「欲しい」かどうかみたいな。でないとお客さんにすすめられないですからね。
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おふたりともありがとうございます。バイヤーさんの数だけ買い付け目線がある…と!
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